”枕”について(平成１８年５月６日作成）

　
キャンプをする時は、日暮前後に寝てしまうことも多いので、夜中に目が覚めてそのまま朝まで起きているということもよくあります。そんな時はさぞ暇で困るだろうと思われるかもしれませんが、実はそんなことは全く無く、日頃あわただしい生活で考える余裕の無いつまらないことに、あれこれと思いを廻らすのは意外に楽しいもので、あっという間に時間が過ぎてしまいます。遠くからヨダカやキツネの鳴く声が聞こえてきたりすると、最高の状況になります。
ただそんな時の横になった状態が快適かそうでないかというのはそれなりに大切で、ポイントとなるのはやはりマットということになりますが、枕の存在も見逃せません。

　
キャンプを始めて暫くしてから、マットについては気に入ったものが見つかったのですが、枕に関してはそうもいきませんでした。キャンプの入門書にも、枕について詳しく書かれたものはあまり無く、中には家で使っている枕を持っていくのが一番というのもありました。
それでもキャンプ用品店で見つけて最初に買ったのが、空気を入れて膨らませるタイプのもので、右写真の左のように円筒状にして使います。
この枕は畳むとぺちゃんこになって、携帯性は抜群なのですが、使う段になると私には少し柔らかすぎて、おまけに寝相が悪いせいか頭が滑ってしまい、２回ほどで使うのを止めてしまいました。

　
それから会社の先輩が使っていたのを見て買ったのが、右写真の枕です。やはり空気を吹き込むタイプで、表面がベルベット仕上げになっているので肌触りは悪くありません。形状がヘッドレストのようになっていて首に固定できます。
かなり期待して使ってみたのですが、寝初めは良いのですが、途中寝返りをうつのが不便で、おまけに首が圧迫されるようで、やはり私には向いていませんでした。
結局キャンプには枕を持って行くのはやめてしまい、フリースジャケットを丸めて頭の下に敷いて使うようになりました。これが今までで一番快適でした。ただ寒い時はフリースは着てしまうので、枕は自動的に無しということになります。

　
キャンプの道具は一通り揃っているので、最近はあまりキャンプ用品のお店に行く機会もないのですが、先日久しぶりに行った時に右下写真の低反発マットの枕を見つけました。少し前に子供に家で使う低反発マットの寝具一式を買ってやったのですが、これが結構寝心地が良かったので興味を惹かれました。

　
一応丸めてスタッフバッグに収納することができ、その状態で夏用シュラフより少し大きいぐらいの容積です。車で行くキャンプならなんとか使えそうだと考え、値段は３０００円弱とかなり高かったのですが、思い切って２つ買いました。
最初に使ったのは新見美しい森キャンプ場で、使い心地はまずまずでした。というより正直かなりの寝心地の良さでした。当面はこれでいこうと思っています。
「キツネやヨダカの声を低反発マットの枕を欹（ソバダ）てて聞く」 というのも、また今の世ならではです。実は密かに、荷物の容積が減る、気候の良い時期のバックパッキングでも使ってみようか、などとも考えています。