阿波森林公園キャンプ場(平成２０年５月１２日作成)

　
最近 旧阿波村（現津山市北部）に行くことが増え、そばを通るたびに感じの良いキャンプ場だと思っていたので予約をいれてみました。ただ直前のことで、しかもゴールデンウィーク中ということもあり、一杯ではないかと不安だったのですが殆ど予約は入っていないということでした。
あまりに不思議に思って、さりげなく理由をお聞きすると、サイトが少し狭いのと、サイトに車が横付けできないのが原因ではないかということでした。

　　
当日はいつものように出発が遅れ、おまけに立ち寄った渓谷でミヤマカタバミの群落やエンレイソウなどを見つけて写真を撮るのに忙しかったのですが、それでも津谷キャンプ場での失敗以来、あまり到着が遅くならないようにと心がけており、今回は途中で確認の電話を入れながら予定通り午後５時に到着しました。
清らかな落合川沿いにある「渓流茶屋」という建物で受付をしますが、ここではカレーやうどんなどの食事をとることが出来ます。裏に東屋があって、そこではヤマメを焼いたりバーベキューができるようです。そばにヤマメのつかみ取りができるような人工の小川もありました。

　
渓流茶屋と東屋（キャンプ場側から撮影）
　

　
東屋の横に新しいバンガローが５棟、それから綺麗な炊事棟があって、更にシャワー室と水洗トイレが一緒になった建物が並んでいます。１０ケばかりあるテントサイトはその先にありますが、車が通れる道路もかなり近くまできています。
サイトはほぼ正方形に盛土されています。芝のサイトですが、まだ出来て間が無いためか、市松模様に植えられた状態のままで、全面に生えるようになるには、もう少し時間がかかりそうです。
広さは我が家には十分すぎるほどですが、確かに大きなテントとタープを立てる方には、ほんの少しですが窮屈かもしれません。
まだヤマザクラがあちこちに咲いていました。

　
バンガロー
　

　
１組キャンセルがあったため、結局その日キャンプをするのは私たちだけということで、好きなサイトを使ってくださいとのことでした。
ふと見あげれば、周囲の中国山地の山波はあくまで美しく、新緑も漸く芽吹いたばかりで光を受けて輝いています。岡山市より１、２ケ月ぐらい、季節の流れが遅いようです。
テントを張っているあいだ、近くの木のてっぺんではオオルリが鳴き続け、かなり近づいても逃げる素振りもありません。他にもカケスなどたくさんの鳥を見かけ、実にゆったりとした贅沢な気分になれました。
来るたびに旧阿波村はその姿を変え、素晴らしい自然を楽しませてくれます。

　
テントサイト【拡大写真】
　

　
そんな自然を堪能した後、午後８時ぐらいには寝てしまいましたが、明け方にヨダカやトラツグミの声に目を覚ましてテントを出て見ると、意外なことにもう一つテントが立っていました。
テントの主は私よりやや年輩のご夫婦で、ご主人が朝もやの中、犬と一緒に仲良く散歩しておられました。常連の方のようで、推測ですがここはペットを連れてきても良いようです。

　
開設期間はこのあたりでは珍しくオールシーズンです。料金は１サイト２５００円。バンガローは１棟１万２０００円です。
申込みの電話番号は０８６８−４６−２０７７。受付は火曜日定休とのことですので、ご注意下さい。
私が日頃泊まるキャンプ場より少し料金は張りますが、我が家のキャンプスタイルにはぴったりでした。つまり周囲の自然環境は抜群で、いざという時の設備も充実して安心・安全で、管理人さんも飾り気が無く親切で、ただサイトが少しだけ狭いので来られる方が多くなく、共有のスペースも気兼ねなく自由に使用が可能で、驚くほどのんびり出来るということです。

　
釣り大会風景【拡大写真】
　

　
天気予報の通り雨がポツポツ降り始めた頃、キャンプ場を出発しようとしていると、「渓流茶屋」に家族連れの方が続々と集まってこられます。なにかと思ってお聞きすると、子どもさんたちを対象にした落合川での渓流釣り大会に参加される方々とのことです。そういえば、その日は子どもの日でした。
たくさんのご家族が微笑ましく渓流釣りを楽しまれている様子を見ながらキャンプ場を後にして、それから旧阿波村、旧加茂町を終日まわりましたが、お昼過ぎにはヤマセミが二番（ツガイ）４羽一緒に姿を現わし、まるで車に沿うように飛んでくれました。また近々このあたりを訪れてたくなったのは当然のことです。